奈緒さんの女優としての根幹は、やはり女房役だと再認識しました。
品があって、芯が強くて、凛としたお姉さん。夫の良き理解者。奈緒さんのイメージにピッタリです。
ゲゲゲの女房、画家の女房、裕さんの女房。どの女房役も好きです。
共演されていた良純さんが仰っていたように、まき子さん役は、本当にお似合いの役柄でした。刈谷さんの「似ているよ」という言葉も頷けました。
女房役というベースがしっかりしているからこそ、島原センター長、海堂先生、心先生が活きてくるのではないかと思われます(続編期待しています)。
ピッチングで例えると、基本となるストレートが走っているからこそ、色々な変化球が活きてくるように思われます。
また奈緒さんの髪型は、どれも素敵でしたね。
石原裕次郎さんというと、小樽に行った時に、石原裕次郎記念館に立ち寄ったことがあります。
私の中では、西部警察の石原軍団というイメージが強く、メインテーマ曲が印象的でした。
裕次郎さんの17回忌の記念酒セットを西武のデパ地下で購入した思い出があります。
「裕さんの女房は一日にしてならず」ということをしみじみと感じました。女房役と言えば奈緒さんですが、その女房も十人十色、いろいろな女房がいるものです。独身時代は「早く貴女に会いたい」などと手紙に切々と書き記したのに、いざ結婚すると家を空ける裕さんには、愚痴を言いたくなるのも無理ないですね。歳を取るにつれて、「マコのために、病院に行くんだぞ」などと駄々っ子化している裕さんを手なずける手腕は見事でした。
撮影で大変だと思ったのは、足の骨折で入院した時に病院周辺を散歩するシーンです。1月から2月にかけてのことだからです。奈緒さんは半袖、徳重さんは薄いパジャマでのシーンです。カットがかかる度にコートを持ったスタッフが駆け寄ったことでしょう。この作品のメインテーマは、きのうの土スタでも何度となく流れましたが、初めて使われたのはこのシーンです。それだけ重要なシーンと言えましょう。
まき子さんが言及していた裕さんの復帰第1作「あいつと私」は、見たことがあります。北原三枝さんの後を継いで、裕さんとの共演本数が多かった芦川いずみさんとのセリフのやり取りが面白かったですし、芦川さんに吉永小百合さん、酒井和歌子さんとの三姉妹も見ものでした。裕さんはアクション映画ばかりでなく、意外と文芸映画にも出ていたのです。ただ裕さんが大学生の役を演じるのはもう辛いかなとも思ったものです。
演出でよかったのは、裕さんの像をなかなか結ばないところです。最後に裕さんとまき子さんとを代わる代わるにアップにするところは、どうしても「グッジョブ」を思い出さずはいられません。また裕さんがテレビドラマへの進出を語ったあとで、リビングのテレビを写し出すところもよかったです。演出は黛りんたろうさんですが、父の黛敏郎さんは映画「黒部の太陽」で音楽を担当していました。闘牛調のメインテーマは一度で覚えました。














なっち へ返信する コメントをキャンセル