到さんや娘の恭子さんが不思議に思うくらい
長年にわたる観測活動で、
不平不満や愚痴をこぼさなかった千代子さん、
「夢をもらったから」
それが心の支えとなっていたのですね。
ここでの奈緒さんは実に清々しかったです。
苦しい場面が多かっただけになおさらです。
入口の戸が凍りついて開かなくなる、
マイナス18度を温かく感じる、
皮膚だけでなく目までも凍傷に遭う、
厳しいことだらけの冬の富士山でした。
それでもやはり富士山を見続けるでしょう。
最終回、官命を受け入れての止む無くの下山決心、到と千代子を演じる隆太さんと奈緒さんの無念な想いがひしひしと伝わって来ました。この過酷なシーン、涙なしには見れませんでした。
当時の千代子夫人は「芙蓉の人」と云われてもいいほどの美しい人であったそうで、正に奈緒さんピッタリの役柄でしたね。その美人顔の奈緒さんが、過酷な環境の中で、段々と厳しい表情になって素肌を崩して行く姿、
ファンの一人として心配でもありましたが、奈緒さんの体当たりの演技に好感が持てました。
下山して一番心配事だった娘園子の安否、姑に肺炎にかかっているけど山を越えましたとの弱々しい言葉だったけど一応安堵。
このシーン、これは脚本家の視聴者に対する優しさだと思いました。
(野中ご夫妻とその後生まれた三男二女を含めた家族集合写真には園子は写っていませんでした)
ラストシーンでは、到が三女の恭子を伴って富士山頂へ、千代子と共に命を懸けた場所に立って灌漑にむせぶその姿に涙を誘いました。同時に竹内まりやさんの主題歌「深秋」が実によくマッチしていて、輪をかけたように涙が堰を切ったように流れました。
奈緒さん、隆太さん、そしてスタッフの皆さん、本当に素晴らしい夫婦愛のドラマ、有難うございました。















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